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2014年9月10日

陶芸家ご紹介①


中村卓夫先生(NAKAMURA TAKUO)
焼締めの肌、釉で表情をつけ、玉釉で描かれる雅やかな模様…、独自の作風でエネルギッシュな活動を展開されている中村卓夫先生。
当倶楽部では、5年毎の周年記念チャリティー作品展への賛助出品や数々の旅行会での工房訪問、そして2004年 特別講師の会「卓夫のスパルタ教室 -塊から形をさがす-」での指導、また2010年 アマチュア作品展では審査及び、講演会講師として当時の最新作「器になるコトをやめたうつわ」と題したお話しをいただいています。
「猫足長皿」
「猫足長皿」
中村先生からのエール
「陶芸の楽しみ方」
土をつくる・土を練る・ヒモを作り、積み上げる。あるいは塊をつくり壊してみる、刳りぬく。もちろん定番の轆轤・タタラがある。つくる方法は、この他にも無数に考えられます。更に、それらを組み合わせれば、無数どころではありません。
〈陶芸をする〉というコトは、これらの行程の一つひとつを自分の好み、自分の感性で吟味・選択する行為のコトです。見たコトの無い“カタチ”や、思いっきり“変”なモノに出会えたら、ソコが〈陶芸〉最初の一歩です。そんな道の途中にこそ「独創的な個性溢れる美しい作品に出会える」カモ!
「箱でないハコ」
「箱でないハコ」
1945年、石川県金沢に生まれ、同市在住。会社員生活を経て、父 二代中村梅山のもとで作陶をはじめる。
兄は中村錦平、弟は中村康平と、それぞれに陶芸家として活躍。
「ぎりぎり器シリーズ」「器になるコトをやめたうつわ」、最新作「箱でないハコ」シリーズ等、“うつわ”をテーマとして、使い手自らが自在に遊び、空間を演出していく作品を展開。
「現象形態」=陶土(つち)が自重や加えられた力に動いて出来た有機的カタチに、琳派の手法を独自に解釈した華麗な象嵌色絵等、斬新な作品が特徴。
2001年 水指がニューヨークのメトロポリタン美術館の永久所蔵品に、2002年 金沢21世紀美術館が作品を買上げ。2004年 英国ウエッジウッドの250周年記念アートコレクション「ジャパネスク」シリーズを制作。
(以降青字は2010年アマチュア作品展講演会時のお話しより抜粋)
『サラリーマンをやった後でこの道に入ったが、同業者三人の家族の中(三兄弟ともに陶芸家)で自分の道をみつけるのは難しいことだった。あるときふと 彼ら家族は作ってはいるが壊してはいない、と気づいて自分の道がみつかった。 土塊をワイヤーで切ったり 壊していく中で生まれる 見つかる形、土が勝手に動いてできる形、それをそのまま使う人 見る人に提供して、使い手と自分との間に新しい関係が生まれてくるだろうと考えて制作している。
「箱でないハコ」
「空律」
「ぎりぎり器」「すりぬける器」「浮遊する器」等々、器を進化させているうちに、用をまとう器であることに苦しくなって、器であることをやめ、オブジェと器の中間にあるもの、使う人のアイディアで器になる「器になるコトをやめたうつわ」となった。』 『自分の中で参考にしてきたのは、光悦-宗達-光琳の仕事。主役人物を省略して物語を伝える絵、文字を入れるスペースをあける構図、空間を切り取るための装置「屏風」が二つで完結する等、装飾美術としての琳派の作品を自分なりに解釈して作品にする』
「猫足長皿」
「猫足長皿」
ロアラブッシュでの個展開催、「第9回パラミタ陶芸大賞展」・「第19回MOA岡田茂吉賞」にノミネートされる等々、ますますご活躍されている本年、11月開催の「第31回 日本陶芸倶楽部アマチュア作品展」の審査員を務めていただきます。
第9回パラミタ陶芸大賞展会場風景
第9回パラミタ陶芸大賞展会場風景
 
 
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